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大阪市立南港桜小学校での外国語活動の取り組み~『フィリピンの小学生とのスカイプ交流学習』2017

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タイトル 大阪市立南港桜小学校での外国語活動の取り組み~『フィリピンの小学生とのスカイプ交流学習』2017
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取材先ご芳名 大阪市立南港桜小学校 (2017年当時)
住所 大阪府大阪市住之江区南港中5丁目2−48
取材日時 2018-03-29
ご担当者名 山本昌彦先生 
大阪市小学校教員教育研究会・国際理解教育部のメンバーの山本昌彦先生が外国語活動を担当されている大阪市立南港桜小学校は大阪市学校教育ICT活用事業モデル校です。
2020年の新学習指導要領実施に向けてICT環境の整備が大阪市内で先駆けて行われている学校です。山本先生はICTを活用した外国語活動に取り組まれました。2017年に実施されたオンライン国際交流とオンライン英会話授業についてインタビューさせて頂きました。今回は、2016年度に行われた『フィリピンの小学生との遠隔交流学習』(スカイプ交流)について詳しくお聞きしました。

2017年2月7日に国際教育理解学習の一環としてJOCAの協力で、外国語の学習を本格的に行うようになった5年生に対して行われました。交流相手校はフィリピン、ミンダナオ島のカガヤン市の小学校。目標は外国の人や文化への興味・関心を深め、外国語を使う意欲を高めること。その背景には生徒の中にフィリピンにルーツを持つ児童がいること、2016年が日本とフィリピンの国交が正常化して60周年という年で天皇皇后両陛下がフィリピンを公式訪問され両国双方の戦争犠牲者を慰霊し平和を願われたことがニュースになっていたなど世情に合っていて、取り上げるのに良いと判断するに至ったそうです。
当日は公開授業という形で行われた。
スカイプ交流は最終ゴールであり、それまでに英語、音楽、人権教育、平和教育、社会科など教科を横断する学習活動計画を立てて実施に至っている。

【インタビューア】
「実施までの調整がかなり大変だったと思うのですが詳しく教えて頂けますか?」
【山本先生】
年度初めの4月から計画が持ち上がり、準備が始まりました。実施に当たり、青年海外協力協会(Japan Overseas Cooperative Association; JOCA)との調整が始まり、夏休み頃に交流先がフィリピンに決まりました。交流校が決まり、調整を行い進めていましたが、先方の都合が悪くなったり、こちらの公開授業の日程が変わったりと何度も変更や調整が必要になり、実施に漕ぎつけましたが、最終的に相手先が決まったのは年が明けてからでした。

【インタビューア】
「本番までの事前学習のスケジュールや内容を教えてください。」
【山本先生】
英語については外国語活動の時間にネイティブの先生の授業を受け、総合的な学習の時間にフィリピンの地理や歴史や生活について勉強を進め、更に生の声を子供達に伝える為にフィリピンスタディツアーに参加された高校生に依頼し授業をしてもらいました。彼女が現地で間近で感じたフィリピンに住む人々や文化についてやフィリピンの抱える貧困問題も含めて話してもらう場面を設定しました。
時間切れで当日歌うことが出来ませんでしたが、音楽交流も計画しており、「幸せなら手をたたこう」という歌を日本側は日本語で、フィリピン側は英語で歌い合い、実はこの歌に込められた、お互いに理解し合い平和を誓うといった意味合いを感じてもらいたいと思い練習もしていました。

【インタビューア】
大変な準備期間や指導を経て当日に漕ぎつかれたと思うのですが、当日はいかがでしたか?
【山本先生】
講堂の壁全面と机を並べて、私が集めたフィリピン関係の資料や小物、児童達が授業で学んだことなどを並べ展示しました。当日は私もフィリピン人男性の正装を来て公開授業を行いました。
ICT機器の使用や指導者の衣装、掲示物や展示物は、児童たちの意欲を高めることにつながりました。外国語の学習をしていても、英語を使う機会がほとんどないので、今回のSkype交流の機会は新鮮で、つながった時の喜びを感じることができたようです。
交流途中にインターネット回線が切断する、相手方で停電が起こるなどのハプニングも含めて、ほぼリアルタイムでフィリピンの小学生と交流しているということのすごさを体感でき、とても良い機会となりました。児童たちも手を振り合ったり、拍手をしたりできたのがとても嬉しそうだった。
今まで学習してきたことを踏まえ活かしながら、普段では経験できないことができた。 児童たちは英語で伝えようと頑張っており、相手が英語で言っていることを分かろうとしていました。

【インタビューア】
今後に向けての反省点や終えてみてのご感想をお聞かせください。
【山本先生】
頑張っていたとはいえ英語を使ってすすめることが難しかったです。習っていない英語表現もあったので、相手に伝えるという視点で見ると、難しかったように思えます。
Skypeについても他の都道府県や市では、Skypeを使った授業をたくさん実践していて、研究発表もされていたので、7年前に教育センターに自由に使えるようにして欲しいと相談したことがあります。そのときは、セキュリティなどの問題で難色を示され、実現できなかった。今では、同じ大阪市内であれば自由に使えると聞いています。しかし、海外とつなげる場合は色々な許可や手続きを取る必要があります。もっとハードルが低い所では海外の文化について児童から疑問や質問が出たとき、瞬時に、「では、海外にいる友だちに直接聞いてみましょう。」とSkypeをつなげて授業実践しているのをよく聞きます。また、今回のように一緒に歌ったり、踊ったりするのも、そのニーズが出たときにすぐに授業実践しているのもよく聞く。そのハードルの低さや煩雑な手続きを取らずに、即時に実践できることが羨ましく思う。情報セキュリティの問題もあると思うが、大阪市においてもスムーズに交流できる方策を早急に構築していただきたいと願っています。

【インタビューア】
先生ご自身もフィリピンには何度も行かれ、ご自分の目で見聞きしておられる国であるとお聞きしていますが、そのことが授業により具体性を持たせ、成功に導く推進力になっているようですね。最後に今回の交流に込められた先生の情熱や想いを聞かせてください。
【山本先生】
この学習を通して、「世界の国と人々の生活」を知り、「世界の人々とのつながり」に気づき、さらに、自分たちが世界との素敵なつながりを築いていけるような熱い活動を目指しました。今回のSkypeを使った遠隔交流学習は、言葉や文化のちがいはあるにせよ、日本の学校とフィリピンの学校の間に存在する距離を少しでも縮めることができると考えました。今回のコミュニケーション活動が、2校のひいては将来、日本とフィリピンという2国をつなぐきっかけとなって欲しいという願いがありました。

【インタビューア】
今回は色々な貴重なお話を伺う事ができ、オンライン交流学習の有益性と進める上での苦労や注意点を詳しく知ることができました。ご自身のご経験を共有して皆様に参考にして頂く事ができ役立つことと思います。ありがとうございました。
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